稼ぐことをやめれば稼げる

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こんにちは。

 

前回、
消費税増税シナリオを通じて、
いわゆる「ズラしのテクニック」について解説しました。


詳細はこちらから

→ http://mkfx.biz/ke2/1241

 


で、このズラしのテクニックですが、


多くの人は対外的にしか使えないと思ってるのですが、
そんなことはありません。

 
自分自身に対してだって使えるんですよ。

 
別にセールスでしか使えないとか、
交渉でしか使えないとか、
相手に特定のメッセージをすり込むためにしか使えないとか、


そういったことはありません。

 

実は、

トレーダーが成長していく過程で”ほぼ確実に”ぶつかる
とある悩みを比較的楽に解決してくれるのが、


この”ズラしのテクニック”だったりします 笑

 


ちなみに一応言っておきますが、
「100%解決できます!」とか言っているわけではありません。


基本的にモノやサービスを売るセールスにしても、
特定のメッセージを相手に伝える時も、

 

「絶対にそうです!」

みたいに断定したほうが圧倒的に受けはいいのですが、


例えば、

 
「絶対にこういう結果を出せます!」
「パソコンの知識がない初心者でも100%大丈夫です!」
「私の言う通りにやれば間違いありません!」
「絶対その悩みを解決できます!」

 
どれもどこかで見たことあるような文言ですね(笑)

 

 
このように言われると、
人がそもそも的に持っている、

・盲目的に従いたい
・自分で考えるの面倒だから楽したい
・小難しいことを考えずについていきたい

 
このような感情が刺激されて、
見事にコロッとやられてしまうことが往々にしてあるのです。

 
そもそも世の中にも相場にも絶対はないですし、
このブログを読んでくれている方は、

上記のような文言にコロッとやられてしまうようなリテラシーの
低さなど持ち合わせていないことは知っていますので、


大丈夫だとは思うのですが、
一応言っておいたほうがいいかなと思いまして。

 

さて、



実は先日こんなメールを読者さんからいただきました。

メール自体が長文で、
必要な部分だけを転載するのがちょっと大変なので、
勝手に要約するとですね、

 


・いろいろと勉強したり検証していく中で、
トレードそのもの、そして相場の見方が劇的に変わった


・成長している実感を感じている


・トレンド局面でかなり勝てるようになっている

 
・ただ、資金を早く増やしたいという思いから、
レンジだと分かっていても、エントリーし続けてしまい、
トレンドで取れた利益を吐き出してしまう

 
・やらなければいいと分かっていても、やってしまう

 

とまあこんな感じの内容だったのですが、

まず、トレンドフォローできっちりと利益を出せるように
なったことは素晴らしいなーと思います。

 
ちなみにこの悩み、
けっこう多くの方がぶつかる、もしくはぶつかったのでは
ないでしょうか?
(冒頭で書いた”とある悩み”ってのはこれです)

 
トレーダーとして成長していく過程で、
これは避けては通れない非常に重大な悩みですよね。

 


まあこういった悩みに直面すること自体、
前に進んでる証拠ですので、すごいことだったりするんですが 笑

 

ということで、


この悩みに対するヒントなるものを今回は
お伝えしたいと思います。



トレードをやってると、
一度は聞く言葉。

「プロスペクト理論」

 

そもそもは行動経済学の用語ですが、


簡潔に解説すると、

 
人は得をする状態の時には、
リスクをできるだけ回避しようとする傾向があり、

 
逆に損失を被る可能性がある状況では、
リスクをより多く取ろうとする傾向がある。

 
これはトレードやってたらわかることですが、
利がのれば、それを失う「恐怖」が湧いてきて、リスクを回避、

 
つまり出来るだけすぐにその利益を確定しようとします。

 


逆に、

引かされている局面では、


その損失を受け入れることが苦痛であるため、
より多くのリスクをとってその損失を回避、


つまり塩漬けにしたり、
ナンピンして戻ることをひたすら祈る行動に出るということですね。

 
ちなみにこの理論は、
何もトレードだけにしか当てはまらないわけではないですよ。

 


例えば僕らが何かを買おうと思うとき、
必ず利益と損失を天秤にかけます。

これを買うことによってどういうメリットがあるのか?(
手に入る理想の未来)
逆にどういうデメリットがあるのか?(失う恐怖)


そして、
人はメリットよりもデメリット(失う恐怖)
のほうをより強く意識する傾向がります。


つまり、
仮に商品を購入することで得られるメリットと、
デメリットの割合が完全に同じだった場合、

 
人がその商品を買うことはほぼほぼ有り得ません。



モノを売る場合、
このデメリットを可能な限り払拭しなければ、
いくらメリットを強調してもなかなか売れないのです。

また例えば、
人は”無料”に極めて弱い傾向があったりするのですが、


それはなぜかといえば、
おカネを払うこと=失うこと=痛みを感じること

 
という回路を人は持っているからで、


何かを新しく得るよりも、
もともと持っているモノを失う恐怖のほうが圧倒的に
強いのです。

 

”無料”というだけで、


人は長期的なメリットや必要性をあっけなく放棄し、
別に欲しくもなんともないものでも”無料”という理由だけで、

 
わざわざ長蛇の列に並んだり、
クーポン券をひたすら集めたり、


数日後にはゴミ箱行きになるようなものでも喜んで
もらってしまうものです。

 
ちなみにこういった行動が悪いのではありません。

 
そういう傾向を僕含め、
人は持っているということをまずは認識して欲しいのです。

でないと、
ここからの話が繋がらなくなってしまいますので。

 


非常に重要な部分だったりします。



ではでは、
いよいよここから本題に入っていきたいと思います。

行動経済学の統計によって、

 
人は得をするよりも損することを嫌うことが証明され、
僕らが人である以上、
この原理からは基本的には逃れることはできません。

 
だからトレードは厄介なんですが 笑

 

なぜなら、

 
トレードという行為そのものが、
直接損得に結びついてしまっているからです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~

 
損得に直接結びついている以上、

 
より多くの利益を得たいという本能と、
得たものを失いたくないという恐怖が必ず顔を出す
ということになりますね。

せっかくコツコツと利益を積み上げても、


チャートを見てちょっといい感じな動きに見えたら、
根拠もないのに目先の欲にやられてポジションを取り、


見事に逆行されて利益を吐き出したり。

 
でも、こういった言動は、僕らが「人」である限り、
しょうがないのです。

 
根性がないとか、
精神力が弱いとか、
滝に打たれる時間が短いとか、


そういう次元の話ではないことはもうわかっていただけた
と思います。

 
トレードという行為を通じて、
おカネというものを稼ごうとする以上、
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~

 
残念ながら避けることはできないのです。

 

ではどうすればいいと思いますか?


ここで多くの人が考えるのは、

とにかくメンタルを鍛えよう!みたいな感じで、
大自然の中で瞑想したり、
禅をしたり、
精神鍛錬をおこなったり、

 
「私には感情がない」と何度も暗唱してみたり。

こういった行為を否定するつもりはないですが、

 
やはりそういった人間の本能を消すのは難しいですよ。
そう簡単に感情は消せないですよ。

 

で、


よく代替案として、
「感情は消すんじゃない!コントロールするものだ!」

 
なんてことが言われたりしますが、
これも正直難易度が高い。


いやいや、そもそもコントロールできないから困ってるわけで。

 
ではここでもう一度、
なぜトレードが難しいのか、


また継続的に利益を出し続けることが難しいのか、


そのへんのロジックを分解してみましょう。

問題の本質をあぶりだすためには、
「要素」を分解しなければいけません。


そうでなければ、
何をどのように対処すればいいのかはなかなか
見えてこないものです。

 

先ほども書いたように、


トレードが難しいのは、
トレードという行為そのものが直接損得に直結しているため、

 
必然的にプロスペクト理論の構造にはまってしまうからでしたね。

 
なので、


「トレードとはおカネを稼ぐことである」
「トレードでおカネを稼ぎたい」
「目先の利益を手にしたい」

 
このような思考構造の中にいる限り、

 
いくら精神修行をしようが、
ポジションを持った瞬間に、


僕らは目先の損得のことを無意識に考え始めてしまうのです。
これは避けようがありません。

 
ということは、
以下のように問題を定義することが可能です。


トレードが上手くいかないのは、
「トレード=おカネを稼ぐこと」という”解釈そのもの”が
原因である。




大丈夫ですか?ついてきてますか?

 
とりあえずこのまま続けますが、


トレードのプライオリティ(優先度)最上位が、
「おカネを稼ぐこと」になっていれば、

 
アタリマエですが、
利益を欲する欲求も出てきますし、
失う恐怖心も感じるのです。

よって、

 
いわゆるポジポジ病になったり、
ナンピンしてコツコツドカンをしてしまうのです。


ということは、
逆に言えば上記の構造から外れることができれば、
トレードが上手く廻り出す可能性が高いということを意味します。



ほとんどの人は、
「トレード=カネを稼ぐこと」という構造の中で、

 
あれやこれや試すわけですが、
やはりそれでは厳しいと言えます。



さて、
ここでようやく出てくるのが、

 
「ズラしのテクニック」ですよ 笑


トレードでカネを稼ぐことにフォーカスするあまり、
トレード自体が上手くいかないわけですから、

 
そのフォーカス自体を別の対象にズラしてやればいいのです。

 

2006年、
僕は自ら志願して入社した会社のディーリング部門
に異動させてもらったのですが、

 
そもそも、
僕は、「おカネを稼ぐためにトレードしたい!」という気持ち
はあまりなかったんですね。

全くなかったと言えば嘘になるのですが、



トレードでカネを稼ぐことよりも、


・トレーダーに対する憧れ、
・好奇心
・強い興味性


こういった要素のほうが圧倒的に強かったのです。

 

だから、
最初ボロ負けして、
上司にボロクソ言われて、
おカネなんかほとんどない状態でも、

 
ひたすら憧れのトレーダーになるために、

「目先の利益」なんか捨てて、

 
とにかくトレーダーとして向上しよう、
スキルを上げよう、
もっともっと勉強しよう、

 
そしてもっともっと上手くなりたい!

 
そういう気持ちでがむしゃらに取り組んだ結果
あくまでも副産物的に利益を上げることができるように
なったのです。

 

つまるところ、


当時の僕の優先順位は、

 
1.憧れのトレーダーになりたい  優先順位高い
2.トレード上手になりたい      ↓
3.もっともっとスキルを磨きたい
4.カネを稼ぎたい        優先順位低い

 
このように、

 
「トレードでおカネを稼ぐ」ことは、
僕の中では優先順位が低かったのです。

 
だから、

 
損をしたらどうしようとか
目先の利益がほしいとか、
取った利益を吐き出したくないとか、


そういう感情に邪魔されることなく、

 
ひたすら貪欲にトレードスキルの鍛錬に時間と労力を
費やし、結果的に利益を出すことができるようになったのです。

 
本当に上手なトレーダーというのは、
目先のゼニを狙っているわけではなく、

あくまでもより優れたトレーダーになりたい、
もっともっと腕を磨きたい、
トレードが好きだからやる、


そういう部分に優先順位をおいているからこそ上手なわけですし、
結果的にそれ相応の利益が後からついてくるわけです。

 



イチローは、


金持ちになりたいから、
まわりからちやほやされたいから野球が上達したのでしょうか?

 
たぶんそうではないと思います。

昔から野球が好きで好きでしょうがなくて、


もっと上手くなりたい、
もっと上にいきたい、

 
そういった純粋な、
強い強い一念が根底にあったからこそ、

結果的にこれまでの功績を出せたのだと思いますし、
また高額な年俸をもらう野球界のスーパースターになれた
のでしょう。


「好きこそものの上手なれ」という言葉がありますが、
本当に的を射てますよね。

 

もし、


トレードがなかなか上達しないとか
感情をコントロールできないとか
ポジポジ病になってしまうとか
損切りできないとか
欲に負けてトレードしちゃうとか

仮にそういった壁にぶつかっているのだとすれば、

 
今日書いたことをちょっと試してみていただきたいのです。

 

トレードにおける優先順位を”意図的に”入れ替えて、



目先の利益ではなく、


トレードスキルを向上させる、
より優れたトレーダーになる、
ひたすら自分自身のレベルを上げ続ける、
日々進化する、

こういった要素に意識の矛先を”ズラして”みてほしいのです。


ちなみに人は、
根源的に「ラク」をしたがる生き物です。


ちなみに「ラク」をしたいと思うこと自体は自然ですし、
無理に苦痛を享受する必要もないと思っています。



要は、


どのように「ラク」をするかという方法論自体が重要であって、
「ラク」をしたいと思うこと自体は、

物事を整理整頓し、

 
より短期間で効率的に望む結果を手にするためには
絶対必要な感情なのです。

そこで、ちょっと考えてみてほしいのです。

 


1.目先の利益を得るためにトレードをする
2.持続的に稼ぎ続けられるよう、まずはスキルアップに力を注ぐ

 
どちらが「ラク」できると思いますか?

 
1の場合、
とりあえず目先のカネを手にすることにフォーカスし、

 
無理すれば、
目先の1万、10万くらいはトレードで稼げるでしょう。
自らの頭で思考することを放棄し、
例えばよくわからんシグナル配信に飛びついたり、

 
どこかの誰かに、
「どこでエントリーすれば勝てますか!?」
「エントリーポイント教えてください!」


とか聞いてみたりすれば、

 
まあ一瞬は勝てるかもしれないし、
一瞬だけラクできるかもしれません。


でも、いずれ自らの足で立ち、
歩み始めなければいけない日は必ず来るのです。

 
そうなったときに、
これまで散々目先の「ラク」を選択してきたわけですから、
長い長い苦労がその先待っていることでしょう 笑



では2はどうでしょう。

あえて目先の利益は捨てて、


トレードスキル、トレードの総合力すそのものを上げる
ことに全力を注いだ場合、

 
すぐには勝てないかもしれません。

 
ある程度のおカネを失うかもしれません。


最初はちょっと苦しいかもしれません。

 
でも、逃げずに向き合えば、
着実にトレードスキルは上がっていくことでしょう。

そしていずれ、
望む金額を手にすることができるようになる日が来るでしょう。

 
一旦利益を出せるようになり、
ある程度の金額を稼げるようになると、

加速度的に「ラク」になっていくでしょうね。



このように、
「トレーダーとしての成長」にフォーカスし、
そこに全力を注いでいけば、

後々いくらでも「ラク」できるのです。
そう思いませんか。

 

人は、
とかく目先の利益で動いてしまいがちですが、


是非長期的な視点にたって、
長い目でみて最も「ラクできる」方法はなんなのか、


考えてみるのも重要かなーと。




ということで、
「トレードでおカネを稼ぐ」だけではなく、

 
あくまでもトレーダーとして、また人間として進化・成長
するという長期的な利益、視点に立ったうえで、

 
トレード生活を送って頂ければ幸いです。

 

そうすれば、
今までの悩みはなんだったのだろうかと、
そう思える日が遅かれ早かれ必ずやってきますから。

 
そして、
手に入れることができるおカネ、報酬も、
自然と増えていきますから。

きっと大丈夫ですよ。



恋愛でも、
相手を追いかければ追いかけるほど逃げていきますが、
追いかけることをやめて、
自分の魅力をひたすら高めていけば、

 
逆に相手から自分の元に戻ってきたりするじゃないですか。

 
そんなものですよ。

 

PS
いきなり意識を変えろと言われても難しいかもしれません。
ちょっとずつ、自分が出来る範囲で大丈夫ですよ。

 
焦って失敗するよりも、
着実な一歩を踏み出すことのほうが重要ですからね。


PPS
今日ジムで練習したあと、
自販機でキレートレモンっていうジュース買ったんですね。


これこれ。ちっちゃい瓶のやつ。

 
で、あんまり量入ってないので、
3口くらいでなくなってしまうのですが、

 
本音言うと、
「もうちょっと飲みたいな~」と思うわけです 笑

でも、
今より量が増えちゃうと、
結局飲みきれなくなったり、飽きちゃったりするんですよね。

 
トレードの利益もこれと似てて、

 
「あともうちょっといけそうだな」
「もうちょっと稼ぎたいな」


って思うところで止めるのが何げに一番バランスが
とれたりするんですね。

 
まあ要はほどほどが一番ということで 笑

 

 

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