原油系ETFとオプションの話を少々

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こんばんは。

ここ最近

スイスフランの大暴騰

ECB量的緩和開始

ギリシャ選挙

原油価格低下とそれに関連する諸々の事象

ロシア経済

中東内紛

イスラム過激派

日本における在留管理制度の期限問題

などなど同時多発的に重要なイベントが
起きていて、

すべて把握するのが非常に難しい状況になってますし

僕も正直追いきれてないものが
山のようにあって中途半端な感が否めません(笑

ということで今回は比較的
実感が湧きやすい且つ僕もある程度
把握してるネタ

「原油」について書きたいと思います。

原油価格が下がると
原油ベースの製品は基本値段下がりますからね。


輸送費
航空券
魚介類など

諸々ですね。

ちなみにこの前ガソスタにいったらなんとリッター120円台
になってて改めて

「だいぶ下がったな~」という印象を受けました。

例えばNYMEXのWTIの場合

107ドルから40ドル前半まで
50%以上下げたわけですが

なんでそもそもこんなに落ちてるのかというと

・シェール革命によって供給量が増えた
・OPECが減産しなかった
・中国やその他新興国、EUの需要減

などがあるんじゃないかと言われてます。

ちなみに2008年の原油バブルがぶっ飛んだ後
1回40ドル割ってるんですよね。

今回の下げもその辺りがサポートとして意識
される可能性もあります。

で、原油が今かなり動いてるわけですが

今回は「僕なりの」原油相場後略法を書きます。

あくまでも「僕なりの」であって

さらに若干”特殊”な戦略なので

鵜呑みにはしないでほしいですし
興味あれば各自で調べていただければ幸いです。

あくまでも「参考程度」に留めておいていただければ。

それと、後半の方ではオプションの話も
するので多少専門用語率が高くなりますが

わからなければそれはそれでOKです。

「もっと知りたい」と思われるのであれば
ググっていただくか

関連サイトや図書をチェックしてみてくださいませ。

余談ですが

何か知らないことにぶち当たるとすぐに
「答え」を欲してしまうのは

これ義務教育の弊害なんじゃないかなーと思うんですね。

ほら、義務教育って答えありきの「問い」なので。

でも社会では明確な「答え」が存在しないのが
普通ですので

何かわからないことがあれば

自分なりに調べてパズルのピースを集めていく
というプロセスに慣れるというのは重要だよなー
と思うわけです。

こんなこと書いてる僕も昔は重度の

「答えクレクレ君」

だったんですが

最近はだい~ぶマシになってきました(笑

昔はね・・・
ほんと酷かったんで・・

一時期なんか

(/д/)

こんな顔してなんでもかんでも
「クレクレ~」っていきり立ってましたので。

うーんでもまだ改善の余地はあるかな。

もっと修行積まないとですね。

話を戻しましょう。

原油がこれだけ下げると

あくまでも長期目線ではありますが

安値で買い増ししていって上がるのを待つ
という戦い方もアリッちゃアリになってきます。

(繰り返しますが特殊な戦略です)

というのも原油のような商品は価格が
ゼロになることはないからですね。

相場の理屈から言えばどっかで反転はするわけです。

ただニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)

のWTIや

インターコンチネンタル取引所(ICE)のブレント先物だと

最低ポジションがデカイので

資金量によってはどうしてもリスクが大きくなりすぎて
しまいます。

原油先物は最低取引額が
FXで言うところの10万通貨ですね。

なので長期保有はちょっと・・・ってなるわけです。

10万~100万通貨ホールドしようが余裕だぜ~
くらいの資金量がある人はもちろん別ですよ。

それに先物の場合

納会の前までにポジションをロールオーバーする
必要があってメンドクサイです。

特に原油の場合毎月納会が来るので

毎月ポジションを繰越していかなければなりません。

じゃどうするかというと

原油関連の「ETF」を使います。

上場投資信託と呼ばれるもので

株価指数や原油、金、天然ガスなどの商品系
リートなどの不動産など

色々な相場に連動したものがワンサカあります。

ETFは言ったら株と一緒なので

100株単位から売買できるんですね。

100株=1万通貨ですので

1ティック動くと1ドルの損益が発生します。

ETFの場合、株と同じですので納会はありません。

よって、ずーっとホールドしておけるわけですね。

原油関連のETFで一番出来高が多いのは

United States Oil Fundというところで
僕もここを使ってます。

銘柄コードは「USO」になります。

で、僕はどういうアプローチを取ってる
かというと

非常にシンプルでして

まずUSOの価格データを数年分引っ張ってきて
エクセルで標準偏差を計算します。

続いて標準偏差3の値を出して、
その「外側」にロングの指値をババーっと指していきます。


要するに「ここまではこないだろう」という
ポイントにあえて指値を置いておくのです。

約定しなければそれまで

逆に約定すればラッキー程度に考えておきます。

もちろん指値が複数約定することを想定して
ロット量は下げておきます。

考え方としては最近はやりのトラリピと一緒ですね。

とりあえずこれが「一つ目の戦い方」です。

続いて「2つ目の戦い方」ですが
こっちはオプションを使います。

オプションではいわゆる「権利」を売買します。
(詳しくはwiki参照)

そもそも「オプション取引」って馴染みの
ない人のほうが多いと思いますが

実はFXや株式、先物などで上昇狙いでロング、
下落狙いでショートのような

アウトライト取引をやってる人は「少数派」になります。

株式でも先物でも為替でも

デカイ資金でやってるところは
スプレッド(鞘)やオプションを絡めてるところが
ほとんどなんですね。

ここでちょっとだけオプションの仕組みを解説しますね。

まずオプションには

「コール」と「プット」2つあって

コール=原資産を買う権利
プット=原資産を売る権利

なのですが

例えばドル円の125円コールを買ったとしましょう。

すると権利行使日に125円で
ロングポジションを持たされるわけです。

権利行使日前日までは
ただ125円で買う「権利」を持っているだけです。

で、例えば

権利行使日にドル円が130円になっていれば
5円分の利益が抜けるということです。

もちろん権利行使当日に125円以下だったら損失ですが。

ただ権利はいつでも
反対売買することが出来ます。

プットではこれが逆になります。

で、オプションではさらにコール(買う権利)を売ったり
プット(売る権利)を売ることが出来ます。

若干混乱してるかもしれませんが(笑

ざっくり言うと

コールの売り=ショートポジション

プットの売り=ロングポジション

コールの買い=ロングポジション

プットの買い=ショートポジション

と思えばOKです。

要するに

オプションの満期日までに特定の価格に
到達するのかしないのかという「可能性」に賭ける
のがオプションなのですが

ちょっとイメージ沸かないかもしれないですね~

ぶっちゃけ理解するにはやるのが一番早いんですがね。

バイナリーオプション触ったことある
場合はなんとなくわかるかもしれませんね。

続いて

オプションを売買するにあたって
見ておくべき非常に重要な指標が4つありまして

それが

・デルタ
・ガンマ
・セータ
・ベガ

になります。

デルタ=オプション価格(プレミアム)の変動率

ガンマ=デルタ値の変動率

ベガ=インプライドボラティリティに対するプレミアムの感応度

セータ=時間価値の減少率(タイムディケイとも言います)

ですね。

例えば今ドル円で130円の
コールを持っているとしましょう。

この場合デルタが0.2だったとすると

原資産(ドル円のスポット)が1円動けば
オプションの値段は20銭動くことになります。

ガンマというのはこのデルタの変動率を意味します。

ちなみにオプションの価格というのは
満期日から遠いほど高くなります。

なぜなら満期日までの期日が長いほど特定の
価格に到達する可能性は「高い」からです。

向こう1年の間に130円に到達する可能性は高いですが

逆に3日後に130円に到達する可能性は極めて低いので

その場合現在値から離れているオプションの価値も下がります。

で、満期日が近づくほど
プレミアムも目減りしていくのですが

その目減りしていく数値を「セータ」と呼びます。

続いて相場のボラティリティが上がると
ベガも上昇します。

(厳密にはインプライドボラティリティと呼びます)

前提としてボラが上がるとプレミアムも上がります。

なぜならボラが高まれば特定の価格に到達する可能性が
高くなるからですね。

ドル円が1日5円の幅で動くくらいのボラになれば

130円~140円に到達する可能性も高くなるので
その辺りのプレミアムも高騰するのです。

(円高方向のプレミアムも上がります)

話を原油のETFに戻しますが

今回のように価格が大暴落した段階で
現在値のさらに下のプットを売ります。

ポイントは下がる前ではなく

「大幅に下がった後」ですね。

わかりやすいようにWTIの価格で解説しますが

今45ドルとして

例えば20ドルのプットを売るわけです。

これを

「アウト・オブ・ザ・マネーのオプションを売る」

と表現します。

逆に20ドルのコールを買った場合

「イン・ザ・マネーのオプションを買う」ことになります。

満期日は4月1日としましょう。

ということは4月1日までに20ドルまで下がらなければ
オプションの価格分×ロット量だけ利益が抜けます。

もっと言うと、

価格が満期日まで45ドルのまま

「一切動かなかったとしても」

プレミアム分だけの利益が得られます。

要するに上がるか下がるかは
そこまで重要ではないわけです。

逆に20ドルまで下がってきて
イン・ザ・マネーになった場合

20ドルなら権利行使してロングポジションを持って
もいいかなーというレベルなので

そのままポジションを保有してもいいし、

さらに下のアウト・オブ・ザ・マネーの
プットオプションに載せ替えてもいいわけです。

デルタの損益は原資産でヘッジするのが理想ですが
ロットが小さければしないでもいいかと。

要するにですね

オプションを活用することで

単純な「上がるか下がるか」ではなく

「特定の価格に届くか届かないか」
「価格が特定のレンジ内で推移するかどうか」

で勝負できるんですね。

個人的にはアウトライトとオプションを組み合わせる
と戦略の幅がかなり広がる気はしますね。

若干勉強が必要なので
やるかやらないかは当人次第ですが。

ちなみに今みたいに株価がガンガン高値更新
してるような環境でのプット売りは非常に危険です。

もし何かの拍子で高値圏から暴落すると
同時にボラティリティが急上昇し

オプションの価格が跳ね上がります。

プットの売りはロングポジションですので

原資産が下落して
オプション価格が上がる分だけ引かされることになり

このやり方でコツコツ稼いでた人が

「何とかショック」で一発退場
になることは珍しくありません。

実際2011年の東日本大震災で日経225先物が大暴落し

インプライドボラティリティが跳ね上がり

プットを売っていた人達は瞬殺され

さらにひまわり証券という会社がその損失補てん
のためにオプション事業から撤退を余儀なくされました。

なのでプットを売る時というのは
大きく下げてボラも相対的に「相当高い」時に
限定したほうがいいのです。

まとめると

正規分布の両端をはみ出すレベルまで(3σ~4σ)下げたら
ETFで低ロットで分散的に買っていく

オプションで現在値よりさらに下のオプションを
売ってホールドする

この2つはけっこう効きますよというお話でした。

相場がある程度下がって保ち合い
入っちゃうとどうしてもアウトライト一本
ではやりずらいですからね~

そういう時に上下の動きに左右されない
戦い方が出来ると強いかもですね。

オプションの解説はまたどこかでしますね。

PS.

オプションについて勉強したい場合は
「オプション道場」というサイトを読むといいですよ。

⇒ オプション道場

で何となくわかったらデモでやるのが一番早いです。

やればたぶんすぐに腑に落ちるはずです。

PPS.

ETFやオプションを売買する時は「IB証券」を使ってます。

⇒ IB証券

では

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