相場の本質 最終回

この記事は5分で読めます

 

 

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※過去連載はこちらから※

相場の本質①
相場の本質②
相場の本質③
相場の本質④

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前回相場の本質④ では、相場に存在する2つの特徴的な
状態の一つである、

 

 

”レンジ”

 

 

に関して説明しました。

 

 
要は、レンジが出現したら、その後はどのみちブレイクアウト
が発生する確率が非常に高いので、

 

チャンスだと思いましょう

 

 

ということですね。

 

特にトレンドフォローを主体に攻める場合、レンジを正しく
認識する裁量技術は非常に重要です。

 

なぜなら、レンジでいくらトレンドフォローを仕掛けても勝てる
可能性はものすごく低いからです。

 

 

これはもう当たり前ですよね。

 

 
手法はあくまでもツールであり、それ自体が相場で勝たせてく
れるわけではありません。あくまでもその時の相場環境に合致
した手法を使うから、比較的楽に利益を出すことができるわけ
です。

 

このことは再三に渡り言ってきていますが、

 

頭ではわかっている程度で皆理解したつもりになってしまう
んですね。

 

頭で理解し、且つ実際の行動として落とし込めるところまで
いって始めて”理解した”ことになりますので、繰り返し繰り返し
心肝に染めていってください。そして実践してください。何かを
習得するためには、このプロセスを繰り返すしかありません。

 

 

さて、今回は、相場に存在する”特徴的な状態”の2つ目、

 

”窓”

 

について説明していきます。英語では”ギャップ”と呼びます。

 

窓って何?と思われる方もいるかもしれませんね。特にFXだけ
を売買されている方は、”窓”自体を目にする機会が少ない
わけですから、当たり前といえば当たり前ですね。

 

株式、株価指数先物をやられている方は、”窓”をご存知だと
思います。

 

 

それほど頻繁に発生する現象です。毎日発生しています 笑

 

※窓(ギャップ)とは?  (窓に関しての説明はこちらから)

 

 

窓とはどういうものかを簡単に説明すると、

 

前日終値と、翌日始値の間に何らかの理由によって空間が
開いてしまった状態です。

 

 

突発的なニュースや、ファンダメンタルズに大きな変化が
あった場合、とにかく何らかの変化が起きた時に窓ができます。

 

 

ちなみになぜFXで窓がほとんど発生しないかということですが、
それは、基本的に24時間取引だからですね。

 

突発的なニュースが発生しても、FXは24時間取引ですから、
リアルタイムで相場に反映されます。ただ、それでも窓が
発生する時はします。例えば金曜日の引けから月曜日の
寄り付きの間に何か起きた場合です。

 

さらにいうと、発生する回数が少ない分、1回1回がより重大
な意味を持ちます。だから、FXだけを取引している場合でも、
窓の概念を把握しておくことは必須と言えます。

 

逆に株は、取引時間が限られているため、取引時間外で何か
ニュースが出ても、誰も何もできないわけです。

 

それが寄付きに窓という形となって現れます。

 

ちなみに窓には、4種類存在します。

 

ここで4種類すべてを解説すると長くなってしまうため、下記
リンク先で、ざっくりとその4種類が起こる相場の局面と、理由
を把握してください。

 

ギャップ(窓)の種類と見方

 

 

さて、上記リンク先でも解説が書かれていますが、相場の
どの
場面で、窓が発生しやすいかというのはある程度
決まっています。

 

一応僕も、実際の相場で窓が発生しやすい局面を示した図を
用意しましたので、参考にしてみてください。

 
図の○で囲った部分がそれですね。

 

 
こういった場面で窓が発生した。そして、その後、その窓がどう

なるかが非常に重要です。

 

何か重大なニュースや、環境の変化が起きて相場が動いた。

 

その結果窓ができた。

 

 

エネルギーが大量に、一気に入ってくるわけですね。

 

 

ここで一つ、絶対覚えておくべき大変重要なことがあります。

 

”窓は基本的に埋まります”

これは超ウルトラ大事です。いいですか?窓が発生してもそれ
は基本的に埋まるんです。

 

ちなみにFXでも、窓が埋まる傾向性を利用した手法が存在します。

 

こちらで紹介されているのがそうですね。

 

FX窓埋め手法

 

さて、窓が埋まるのはなぜだと思いますか?

 

なぜ窓は基本的に埋まるんでしょうか?

 

この画像を見てください。

 

ロウソク足とロウソク足の間に空間がありますよね。

 

これが窓です。

 

相場には、窓が開くことによって発生した圧力を押し返そう
とするエネルギーが発生します。

 

強い力で向かってこられると、「こんちくしょー!」と反発
する勢力が必ずいるわけです。

 

そしてそのエネルギーが、窓の空間を埋めようとするわけ
です。

 

さらに、その空間には、出来高がまったくない、つまり売買
がまったくされていない空間であるため、抵抗する力という
のは存在しません。

 

誰もいない真空地帯ということです。

 

そのため、下に窓を開けて寄り付いた足の高値を越えると、
通常一気に窓は埋められてしまいます。

 

このように、窓は通常”埋められるべき”ものなのですが、

稀に埋まらない窓があります。

 

 

通常埋まるべき窓が埋まらない。これはとても重要なシグナル
になります。

 

通常埋まるべき窓が埋まらない時というのは、その理由という
のが存在します。

 

つまり、”秩序の変化” が起きたということになります。

 

今までの秩序とは違う秩序が形成された可能性がありますよ、
ということになります。

 

買い相場が始まる初期の窓はこれに該当します。

 

底値圏で推移していた相場が窓を開け、それを埋めずに上昇
していくということは、そこで秩序の変化が起きたことになり
ます。

 

新しい流れが形成されるスタート地点になるわけです。

 

画像の①ですね。

 

ギャップの種類と見方 の②の解説がまさにこのケースです。

 

逆に高値圏で下に窓を開けて、それが埋まらなかった場合、
天井を打った可能性が非常に高いです。

 

つまり買い相場が終わって売り相場に変わる秩序の変化が
起きたということです。

 

これは画像の②のポイントで窓が発生したケースですね。

 

それまで買って買って買いまくっていた人達が一気に投げる
わけです。

 

 

このようなパターンは毎回発生するわけではありませんが、
仮に発生し、それを正しく認識することができれば、その他
大多数の一歩上をいけます。

 

とにかく人間というのは、期待を裏切られるとパニックになり、
それが大きな値動きの要因になることがとても多いです。

 

相場を見る時、

 

皆が何を期待しているのか、その期待が裏切られた場合、
どのような動きが想定できるか。

 

これを常に考えることが重要です。

 

相場の全体像を常に意識することがとても大事です。

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これまで全5回に渡り、相場の本質的な構成、構造に関して
書いてきましたが、いかがでしたか?

 

あなたが、スキャルピング、デイトレードしかやらないとして
も、相場の大きな大きな流れと、その各場面で発生する
事象を理解し、自分の見方につけることができれば、

 

相場で生き残っていける確率というのは確実に上がります。

 

相場の世界では、”知らなかった”ということは言い訳に
なりません。

 

 

また知らないままで勝ち続けられるほど甘くもありません。

 

どれだけ多くの引き出しを持っていて、さらにそれを自由自在
に引き出せるかが重要です。

 

一度読んだだけではすべて頭に入らないと思いますから、
2回でも3回でも、読み返して頭に焼き付けていただけたら
と思います。

 

 

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    • シツカワ ヨシユキ
    • 2012年 12月30日

    こんばんわ。
    初めてコメントさせてもらいます。FXを始めてまだ3ヶ月の初心者ですが、早くにこのブログに出会えたことは本当に幸運でした。何冊か本も読みましたが理解力が乏しく頭に入ってこなかったのですが、こちらの説明は例えが巧く使われており分かりやすくて本当に助かります。
    これからも参考にさせていただきます。よろしくお願いします。

    • 藤野
    • 2013年 1月31日

    いつもありがとうございます。
    トレード初心者です。
    相場の本質を読むのは2回目です。
    前回読んだときより、理解した内容は奥行きが深いように思います。
    トレードに迷ったら又、読みに帰りたいと思います。

  1. 確かに窓を埋めていく傾向にありますよね。
    直近では今週は埋めに行ってますね。

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