【ブログ限定コラム】ついにECBの量的緩和くるか?その2

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こんにちは。

今回は前回の「ついにECBの量的緩和くるか?」の続き
を書きたいと思います。

 

パート1はこちら

ちなみに細かい数字や具体的な事例など掘り下げようと
思えばできるのですが、

それをやると膨大な量になってかえって混乱する可能性が
ありますのでなるべく簡潔に大枠をシェアしていきます。

細かい部分はまた追々ということで。

そもそもEU(欧州連合)とは何か?というところからいきましょう。

さて、EUと聞いた時にあなたは何を思い浮かべますか?

とりあえずEUの客観的な定義は、

「EUの条約に基いて統合された欧州の国々」になります。

まあこれはただの表面的な定義なのでイメージが湧きません。

では実際は何なのかというと、
「EU(欧州連合)=グローバリズムの究極」

だということです。

そもそもグローバリズムというものは、
強い国も弱い国もすべて同じ土俵で戦うということを意味します。

ボクシングで言えば、
一番軽いミニマム級のボクサーとヘビー級のボクサーを
同じ階級で戦わせるのと同じことです。

強い国も弱い国も全部ひっくるめて同じところで勝負させたら
アタリマエですが強い国が勝つに決まってます。

これがまさにEUなわけです。

まずEU諸国間では共通の通貨である「ユーロ」があります。
また貿易上の「関税」というものもありません。

そうなれば生産性が一番高い国=ドイツがEU内の需要を総取り
できることになるわけです。

貿易で為替の変動が無い、
さらに関税もないとなれば、

当然ですがそこには「勝者総取り」のルールが働くのです。

力を持っている国が勝つのです。

ドイツはその優位性を活かしてこれまでガンガンEU各国に輸出
して貿易黒字を増やし、GDPを底上げして税収を増やして財政均衡を
達成しようとしています。

そのおかげで来年には新規国債発行をしなくてよくなるとまで言われてますね。


「ドイツが来年には新規国債ゼロに、1969年以来初」

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0H40R120140909

でもその反面、

他のEU諸国(フランス、イタリア、スペインetc)の貿易赤字が拡大し、
国内の需要もドイツに持っていかれる形になりました。

ドイツは潤ったけど、
それは結局他のEU諸国の犠牲の上に成り立っているということなのです。

これがグローバリズム、資本主義の本質です。

そしてこれをさらに大きな枠組でやろうとしているのが「TPP」ですね。

結局今の世界というのは、

「他人の不幸の上に自分の幸せを築く」ことで成り立っているんですね。

良い悪いではなく、
そういう現実が存在することをまずは知ることが重要です。

ちなみに「勝者総取りのルール」というのは、
何も国や企業だけでなく「人」にも適応されることを忘れてはいけません。

そしてそういう社会にすでに移行しているのです。

さて、EU及びECBで実質的な力を持っているのは
言うまでもなく「ドイツ」なわけですが、

他のEU諸国を踏み台にして財政均衡路線を突き進んできた
そのドイツが他のEU諸国に対して、

「支出をおさえろ、カネを無駄遣いするな!」と抑えこんできた
ことで今起きている非常に深刻な現象、

それが「デフレ」です。

EUの主要国であるイタリア、スペイン、ポルトガル、ギリシャは
すでに物価上昇率がマイナスに転落しています。

あのフランスでさえもインフレ率は1%を切っています。

デフレによって需要が削がれ、税収が減り、失業率が上がり、
EU内における移民の流動化が今進んでいます。

ECBはマイナス金利政策で市場におカネを流すことで国民や企業の「消費」を促進し、
「需要」を増やす試みをしましたが、

はっきりいって全く機能していません。

こうなると残された道はもう「量的緩和」と「財政出動」の2つ
しかありません。

要は今与党の安倍政権がやっている政策と同じ路線ですね。

しかし量的緩和にしても財政出動にしても、
これはドイツが大好きな財政均衡路線とは真逆のベクトル
持つので、

ここで鍵になってくるのは、
果たしてドイツがそれを容認するかということです。

そこでこんな記事を発見しました。

 


「メルケル首相、独経済の低迷続けば財政拡張路線に転換も」


http://on-msn.com/1ndKQG1

実際問題数日前に発表されたドイツの経済指標の数字は
非常に悪かったので、

このままではEU全体が一緒に沈んでいく危険性がある分、
いよいよドイツが動く可能性が出てきました。

 

 

 

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