サウジ安保理辞退

原油の決済通貨が今後どうなるのか、ということです。

これまで原油の決済通貨として使われてきたのは、
紛れもなく米ドルでした。

サウジも、
アメリカへ原油を輸出し、
米ドルで支払いを受けてきましたし、

そのほかの国も、
基本的にはドルでの決済がメインだったわけです。

で、

サウジは決済で受け取ったドルを、
これまで米国債などにつぎ込んできました。

それが今やサウジが米国から離れたことで、
仮に今後中国やロシアとの関係を強化していった場合、

まず原油の決済通貨そのものが変わる可能性があります。

今後サウジのメインの輸出国が中国になれば、
米ドルを介すことなく、

直接サウジリアルと中国人民元を交換できる通貨協定
を結ぶことも十分考えられます。

また人民元以外にも、
ロシアのルーブル、欧州ユーロも決済通貨として
十分使えるので、

この辺の国々が絡んだ通貨協定が今後目立っていく
はずです。

現に、
先日中国の中央銀行とECBが通貨スワップ協定結んでますし。

http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702303836304579126800945413212.html

このように、
最近の債務上限問題や政府機関閉鎖による
ドタバタ劇による米国の信用力低下をはじめ、

原油の決済通貨が、
ドルの一極集中から各国通貨への分散の流れを見た時に、

やはりドルの基軸通貨としての力は落ちてきている
としか思えません。

実際、
ここ最近ドルストレート系通貨はほぼ全面高ですしね。

とりあえず今はドル売り相場となっていますが、
今後間違いなく通貨構造は変わっていくはずです。

そうなった場合、
これまでの相関性や連動性が崩れ、
為替の動きそのものにも大きな変化を及ぼすかもしれません。

このあたりはリアルタイムで追っていかにと
ちょっと掴みきれませんが、

とりあえず、
世界の通貨体制構造が変わりつつあることは、
トレーダーなら押さえておいたほうがいいかと思います。

PS

僕がサウジのジェッダに住んでいた1997年当時の話ですが、
中坊の僕が夜一人で出歩いてもまったく問題がないくらい
安全だったんですよね。

今はサウジの石油プラントを狙ったテロが発生したりで、
昔ほど安全ではなくなってしまったそうです。

これまで住んできた国の中で、
実はサウジはトップ３に入るくらい好きでした。

紅海は透き通った真っ青なコバルトブルー色で、
ちょっと潜ると色とりどりの熱帯魚が泳いでいます。

日中は、
車のボンネットで目玉焼きが作れるくらい暑いです。
（５０°くらい）

町に繰り出すと、
お店の人達が、

「アッサラームアレイコム！やあどこからきたんだい？　元気にやってるか？」
と気軽に話しかけてきてくれたり。

個人的にケンタッキーよりも美味しいフライドチキン
屋さんが近所にあったり、

本当に懐かしいですね～

なんかイスラムとかアラブって聞くと、
どうしてもテロ組織を連想してしまいがちですが、

それは、
メディアをはじめ、
諸々大人の事情を抱えた人達が意図的に
善と悪という対立構造を作り出すためにラベリングをしているだけです。

本当は平和主義の人もいっぱいいますし、

面白ければ笑い、
悲しければ泣き、
嬉しければ笑顔になる。

なんだかんだ同じ人間だよなーとか思ってます。

ではでは